新緑の集いだよ。

21世紀の現在、地球の神秘とも言うべき自然環境・生物多様性が我々人間の手によって破壊されえ続けているのが現状です。 我々人間はこれからどの様に自然と上手く共存いけばいいのか、それを考えるブログです。

このブログの作成者のむっつーです。
僕は大学生で大学では自然環境を専攻していて、研究者になる為、日々勉強中です。
まだまだ知識不足の若輩者ですが、このブログを通して皆さんと共に知識を深めていきたいです。
よろしくお願いします。

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こんにちは。

3日ぶりの更新です。

前回まで人々の暮らしの変化による生態系の急激な変化とその危機についてお話しました。

今回はその変化によって新たに発生している問題の1つについてお話したいと思います。



皆さんはこの動物を知っていますか?


C.n.centralis.jpg


まあ...、皆さん知ってますよね?

決して馬鹿にしてるつもりはございませんのでそこはご了承ください...



はい...、シカという動物です。

正式には二ホンジカという種類で、その名の通り日本に生息している種類です。


まずは二ホンシカの生態についてお話します。

二ホンジカの食性は植物で、木の葉ササ果実、さらには樹皮まで、何でも食べます。

繁殖力は非常に高く、生態的には2歳から子供を産めることができ(野生では4~6歳)、

寿命は20年ほどです。



この二ホンジカのどこが問題かというと、

急速な増加により生態系が一変しかけているのです

前述にも書いた様に二ホンジカは基本的に植物ならば何でも食べてしまいます。

そのうえ食欲も半端じゃありません。




この写真は、奈良県と三重県の県境付近にある大台ケ原という場所の写真です。

大台ケ原は年間降雨量4000㎜という世界有数の多雨地帯として知られ、

南の島「屋久島」と並び日本を代表する原生林を誇ります。

そのため世界遺産として登録もされています。


IMG_2313

次はこちらの写真。

実は先ほどの写真とこちらの写真、

場所は同じ大台ケ原という場所なんです


この写真に写っているのは大台ケ原の正木峠という場所です。

棒の様に立っているのは立ち枯れしてしまったトウヒという木です。

かつて正木峠も先ほどの写真の様な原生林を誇る緑豊かな場所でした

しかし...、

シカたちによって林床の草本は次々に食べられ木の根が剥きだしになったり

樹皮を食べてしまったことで木々は次々に立ち枯れを起こし、

上記の写真の様な荒れ果てた姿になってしまったのです。

シカたちは土壌の養分になる落ち葉まで食べてしまうため土壌内の養分は欠乏し、

例え木の新芽が生えてきたとしても、シカが摘んで食べてしまいます。

なのでシカがいなくならない限り大台ケ原の原生林は戻ってくることはありません...



シカが急激に増加してしまった原因は地球温暖化による冬場の死亡率の低下狩猟者の減少と言われています。

昔は子ジカやお年寄りのシカなどの体力がないシカたちは冬場に死ぬことは珍しくなく、

そのことで生息数を一定に保つことができていました。

しかし近年の地球温暖化の影響により、1年の平均気温が上昇し始め、

それと同時に冬場に死亡することはほとんど無くなりました

また、

社会経済の変化によって山での仕事は激減した為に十分に収入を得られない狩猟者の人口は年々減少し、

今では狩猟者の人口が少ない為、獲っても獲ってもキリがないのが現状です


これらの条件とシカの生態である繁殖力の高さが重なったことで増加傾向に拍車がかかってしまっているのです。


また、これらの問題だけではありません。


1980年代までは農林業被害など、人間の活動範囲内での被害が多かったので何とか対応が可能でした

しかし、

過去の拡大造林計画によって餌量の多い環境を大量に作り出してしまったため、

シカを人里から奥山へ誘導する形になってしまい、

2000年代からはシカが原生林などの原生的自然の脅威になってしまったのです。

人間が環境の利用方法を変えてしまったのです



シカの増加を食い止めるため、色々案が出されている様ですが、

シカを年々増え続ける為正確な現存数を調べるのは困難です。

その為捕獲して減らすとしてもどのくらい減らせば良いのか明確な数が分からないのです。




このままシカが増え続けることになれば先ほど紹介した大台ケ原の悲劇が全国各地で起こることになるのです

人々の暮らしが変化したことにより、一番変化してしまったのは人と森、人とシカの関係です。

かつてシカは人々にとって貴重な資源でした。



この問題を解決するのに一番重要なことは、

その原点に立ち返ること、シカへのイメージを変えることではないでしょうか

シカを害獣としてではなく、かつての様に資源として見るのです。

そう考えると今日本では有用資源が有り余っているということになるのです

実際北海道では実際にシカを有用資源として扱っています。

そうすれば光は見えてくるかもしれません。




僕はシカ肉を食べたことがありますが、

結構美味しいんですこれが

一回食べてみてはどうですか。


と、

食べ物の宣伝みたいになっちゃいましたが...、

今回はこれにて失礼いたします‼





おはようございます。

今日は朝の更新です。

大学が始まって色々バタバタしているもので...。




さて、

前回、日本人の暮らしの変化について投稿させて頂きました。

暮らしの近代化によって人々の生活は豊かになりましたが、

それと同時に近代化が自然にまで進んでしまい、

人と自然との共生、里山生態系が崩壊してしまいました。

という投稿内容でしたね(結構大雑把ですがww)。


今回は前回お話できなかったことを前回の内容を踏まえた上で追加させて頂きます。




奥山里山のことです。

前回書いた様に里山はかつてムラビトたちの生活空間、奥山は神の世界だったと書きました。

その事で里山は人々からの適度なダメージによって生物多様性の豊かさを保つことができ、

奥山は貴重な原生的自然を保つことができました。


しかし、

生活の近代化が進むにつれ、そのバランスは崩壊し、

奥山と里山、それぞれ違った問題が生じてしまったのです



まず、奥山ではオーバーユース(過剰利用)という問題が生じました。

オーバーユースとは自然の生産力や回復量を上回る量を収奪することによる問題です。

前回も書いた様に戦後、奥山に原生林は乱伐されてしまいました。

それと同時にスギなどが一斉造林され、スギ花粉による花粉症が問題となっています。

九州では植栽放棄が5000ha超にも及び、大問題となっています。


次に里山ではアンダーユース(利用不足)という問題が生じています。

アンダーユースとは言ってしまえばオーバーユースとは真逆、

これまで資源として使ってきたものを放棄して顧みないことによる問題のことです。

前から書いてる様に里山は人が手を加えることによってできる自然環境のことなので、

放棄してしまえば里山生態系は自ずと崩壊していきます

かつて資源として使っていた人工林が放置されてしまったことにより極相林にまで成長していまい、

地面まで日光が届かなくなり、人工林のしたに植物が生えてこなくなります。

よって生物多様性は低下してしまいます

また放棄した田畑は草地と化し、里山は消えていってしまうのです。



今回紹介したオーバーユースとアンダーユース、

オーバーユースは開発途上国、アンダーユースは先進諸国でそれぞれ起こるのが普通なのですが、

日本ではそれが同時に起こってしまっているのです



非常に複雑な問題ですね...。

しかしこれらの問題を引き起こしてしまったのは私たち人間なのです。



かつて自然を敬い、神の世界として崇めていた人間が、

ここまで変わってしまうとは...。

正直自分自身に恐怖すら感じます

しかし近代化は時代の流れですから止めることは決してできませんし、

国の方針をひっくり返すのもほぼ不可能でしょう。

今私たちに求められる事は人と自然が共生できる新たな生活スタイルの確立です。

人々の生活スタイルの中にどの様にして自然を取り込むか...、

まずは自然の素晴らしさを伝えていかなければなりません。

それは研究者や学者が行うことと思いがちですがそうではない皆さんにもそれはできます。

その為に僕はこの場を設けています。

もう研究者や学者のみならず、そうではない人々も真剣に考えなければならないと抑えきれないところまで問題が悪化してきているのです

みんなできる限りのことをやっていきましょう。

こんにちは。

またまた更新が3日ほど止まってしまいました。

申し訳ございません。

いいともが終ったり、消費税が上がったり、

少々虚無感に襲われる今日この頃でございます。



さて今回紹介する生物はこちらです。




写真ではピンとこないかもしれませんが、

名前は皆さん誰もが知っていると思います。


その名はアホウドリ

皆さんのイメージと全然違うと思います。

全然「アホ」じゃないやん‼ って(笑)


北太平洋に生息し、夏季はベーリング海、アリューシャン湾周辺に暮らし、

冬季になると繁殖のため日本近海まで南下してきて伊豆諸島の鳥島などに暮らしています。



Torishima 07.jpg
鳥島(伊豆諸島)



全長は84~100cmと鳥類は大型の部類に入り、

特に上記の写真でも分かる様に翼開長が190~240cmと、鳥類の中では最大級の大きさです。

英語ではalbatrus(アルバトロス)と言われており、ゴルフでもこの名前は使われています。


なぜ日本ではアホウドリと呼ばれるのか?

一説には空では大きな翼を広げ豪快な滑空がカッコいいですが、

陸上ではのろまで、後ろに回ればすぐ捕獲できることから付けられたそうです。


しかし比較的捕獲し易いということから、

アホウドリたちに悲劇が起きました





乱獲されたアホウドリ






明治~昭和初めにかけて、アホウドリの乱獲で毎年数十~数百羽が捕獲され、

その結果、僅か50年間で一時、絶滅したと思われました。

その後、鳥島で再発見されたものの、

成鳥の数は僅か62羽しかいなかったそうです。

また乱獲と共に火山噴火という自然災 害も重なり、アホウドリたちの生息地である鳥島までもが壊滅的な被害を受け

アホウドリたちが巣を作るのに必要な草もないという酷い状況でした。



そこからアホウドリの数を一刻も早く増加させる為、様々な政策が行われました。


まず、1981~1982年にかけて生息地の植生を回復させる為、

環境庁(現環境省)と東京都が共同で島内のススキをコロニー(※)に移植させました。

そのことで卵~巣立ちまでの生存率が移植前に比べ増加(44%⇒67%)し、

巣立った雛数も増加(20羽⇒51羽)させることに成功しました。

ススキを植えたことで急斜面、火山灰が剥きだしであるが故、巣が弱くなってしまう事を防ぎ、

巣が壊れるリスクが低くなったことが要因と言えます


また、ススキがあることで他のアホウドリたちが見えなくなり縄張り意識が弱まり、そのことで子育てに集中できたのも要因の1つだと考えられます。


しかし、再び悲劇が起きてしまったのです

それは1987年の秋、

火山噴火によって島に積もった火山灰が雨などによって水分を含み、

自分の重みによって地滑りを起こし、土石流となって海岸まで流れ下ったのです。

その後も雨の度に小さな泥流が起き、コロニーに流れ込んだのです。

その結果、

卵は流され、雛が土砂に埋まる事故が頻発してしまったのです。

このことでススキの植えたコロニーの不安定さが露呈され、それと共に繁殖率は伸びなくなってしまいました。

砂防工事や芝の植栽など、あらゆることを試みて地道な努力を続けたものの、

好転はせず、結局環境は不安定のままでした。


鳥島のコロニーだけではアホウドリの危機的状況は変わらないと悟った研究者たちは、

新コロニーを設立する方法を考えました。

しかし、アホウドリは産まれた場所で繁殖を行うのが一般的で新しい場所に移動させ繁殖させることは至難の技でした。

そこで、1992年、アホウドリ研究者である長谷川博氏率いる研究チームがある斬新な方法を開始しました。

それはデコイ作戦です。



デコイ


デコイとはアホウドリのマネキンのことです。

デコイを沢山設置し、アホウドリの鳴声の音声を流すことであたかもアホウドリの集団繁殖地がある様にし、

アホウドリを呼び寄せようというものです。


この作戦は繁殖開始前の若鳥をターゲットにしました。

若鳥は4~5歳で初めて鳥島に戻ってくると1~2シーズンは繁殖場所探し、相手探しを行います

そして良い場所と相手が見つかると翌シーズンからその場所で繁殖するのです。

アホウドリは集団で繁殖する習性があるので、こういった個体がデコイの周りに複数着地することによって、

新たなコロニーができてそこで繁殖を始めると予想できるのです。


1992年からこの作戦を開始し1995年には様々なポーズのデコイを作成したり、

求愛の鳴声を録音したものをデコイ内に入れるなどの工夫も施しました。

繁殖はなかったものの徐々に求愛する若鳥夫妻が増加していき、

そして1997年、

デコイ作戦を開始してから5年目にして繁殖及び巣立ちが初めて成功したのです‼

その後そこには新コロニーが設立され、そこから急激に生息数が回復していきました。




アホウドリは現在も環境省で絶滅危惧種Ⅱ類に、文化庁からは特別天然記念物に指定されています。

 
2008~2012年に鳥島から小笠原諸島の聟島(むこじま)に70羽のアホウドリを運び、
 
そこから69羽が巣立ち、その1割が聟島に戻ってきました。
 
2012年には旧コロニーでは96羽、新コロニーでは83羽の巣立ちが確認されました。




聟島(小笠原諸島)




当初は成鳥62頭しかいなかったのが旧コロニーだけで総個体数は約3220羽まで回復しました。

現在も予断を許さない状況ですが、

現在の環境が維持されればアホウドリの生息数復活はほぼ確定的です


 

ほとんどアホウドリの復活についての話でしたが、

環境を守る者にとって絶滅危惧種という存在は決して無視してはいけない存在です。

アホウドリ以外にも私たち人間によって生息場所を奪われ、命を奪われたりして、

絶滅の危機に瀕している動物たちは沢山います。

生物の絶滅についてはまた別の機会に詳しくお話しようと思いますが、

これ以上の絶滅を防ぐ為、私たち人間が生物たちを自覚を持って守っていかなければなりません


ここでの話をきっかけにして絶滅危惧種の生物たちの話に興味を持って頂ければ幸いです








コロニー:同一種の生物が形成する集団。繁殖の為の群れ

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参考文献


http://eikojuku.seesaa.net/category/9964908-6.html

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9B%E3%82%A6%E3%83%89%E3%83%AA

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%81%9F%E5%B3%B6

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B3%A5%E5%B3%B6_(%E5%85%AB%E4%B8%88%E6%94%AF%E5%BA%81)

http://www.yamashina.or.jp/hp/yomimono/albatross/ahou_mokuji.html

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8B%E3%83%BC

http://www.mnc.toho-u.ac.jp/v-lab/ahoudori/Photo/photo2006/84.html



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